こんにちは。最近では厚底シューズが話題になっていますね。ニューバランスでも厚底シューズを開発していて、最近では色々なモデルがリリースされています。
今回はニューバランスの新作厚底シューズ「Fuelcell Prism(フューエルセルプリズム)」を紹介していきます。
Fuelcell Prismの特徴
厚底ソールに新素材「Fuelcell」を搭載
ソール全体に「FUELCELL」というニューバランス独自の新素材が使用されています。公式よりFUELCELLはニューバランス史上最も高い反発性と軽量性を両立した新素材とのことです。
ソール自体も今流行りの厚底です。これだけクッションがついても重量は210g(25.5cm)と軽量です!
ソールはフラットでイボイボは付いていないです。ラバーは耐久性がありそうです。
屈曲点は母指球辺りでカクンと曲がります。
オーバープロネーション対策「Medial Post」
ソールの内側にFuelcellより硬めの「Medial Post」という素材を使用しています。これによりシューズの内側の安定性が高くなり、足首が内側に倒れ込む「オーバープロネーション」を防いでくれます。

シューズ側面内側
オーバープロネーションは筋力不足、フォームの歪み、疲労の蓄積などにより起こりやすく、怪我の原因にもなります。一方で、オーバープロネーション対策を施したシューズはどのメーカーもそれほど多くありません。
アッパーはオールマイティ
アッパーに目立つ特徴はありませんが、踵周りは厚手で硬めの素材でホールド感が良かったです。
シューホールは2列になっていて、好きなバリエーションで靴紐を通せそうです。足の甲が高いまたは低い人でも紐を通す位置によってフィット感を調整できるかもしれません。購入時は2列とも紐が通っていました。
レビュー
クッション性と安定性のバランスが良く、厚底初心者にもオススメ!
まず、ソール全体に搭載された「Fuelcell」のクッション性が高いです。モチモチした接地感で着地の衝撃をかなり吸収してくれます。一方で、同じシリーズの「Fuelcell Propel」に比べるとソールが全体的にカチッとしていて安定感もあります。
厚底やハイクッションのシューズは安定性が低いことが多く、特にオーバープロネーションがある場合には足首が内側にブレやすいのですが、「Medial Post」のおかげか内側へのブレが少ないです。
そのため、厚底をこれから履き始めたい人や、厚底のトレーニングが欲しい人にオススメです。
キロ5~6分ペースで「楽に」走れる
ターゲットのキロ5~6分ペースで走ると最も省エネで楽に走れました。クッション性が高く、反発のタイミングや強さもこのペースに合っていました。反発の質としてはスピードを上げるよりも足の動きをサポートしてくれる優しい反発性でした。
ジョグで使用しましたが、リラックスして走っても勝手にキロ5分程度で走れて、他の似たカテゴリーのシューズ(アディゼロジャパン等)に比べて走り終わった後の疲労感もかなり少なかったです。
そのため、サブ4.5~3.5の狙いのレースシューズ、またはサブ3.5~3の人のジョグ用にお勧めです。勝手に進んでくれるのでウルトラマラソンでサブ10狙いにも十分使えると思います。
ヒールストライクが楽?
色々な接地で走ってみましたが、踵の巻き上げが大きいため、意外にもヒールストライクで転がすように走ると楽に走れました。
クッション性が高く安定性もあるため踵から着地しても衝撃が少なく、むしろ重心が移動した頃に踵の分厚いソールがボヨーンと弾んでくれて勝手に前に進んでくれました。
市民ランナーの8割はヒールストライクと聞きますので、サブ4.5~3.5の狙いの層の多くの人に合うのではないでしょうか。
キロ4分以上のスピードは出しにくい
一方で欠点に感じたのは、踏み込みに対する反発の遅さです。
厚底のクッション重視のモデルの宿命ですが、ペースを上げようと踏み込んでも、踏み込みに対する加速がマイルドに感じます。公式ではサブ4~完走向けのモデルのためこれは仕方がありません。
そのため、駅伝レースの様なペースの切り替えの多い展開よりも、一定速度でペースを引っ張って行くハーフ・フルマラソンのレースとの相性が良いと考えます。
サイズ感
サイズも普段のシューズと同じサイズで問題ありませんでした。幅はDとやや細身の設計ですが、アッパーが厚手で柔らかいため2E相当に広く感じました。
結論:こんな人にオススメ
- フルマラソンでサブ4.5~3.5狙い
- ウルトラマラソンでサブ10狙い
- オーバープロネーションが気になる人
- ミッドフット~ヒールストライクの人
- 厚底のトレーニングシューズが欲しい人
- Fuelcell Propelよりもスピードと安定性が欲しい人
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