夏に運動すると疲れやすくなる原因とその対策

ランニング

こんにちは。夏になると外で運動するといつも以上に疲れやすくなりますよね。

今回は夏場の運動で疲れやすくなる原因と運動時の注意点をまとめました。

夏に運動すると疲れやすくなる原因

筋肉に送られる血液(酸素)が減る

体温を下げる方法として、人体には「発汗」と「皮膚血管拡張」という機能があります。

皮膚血管拡張とは、皮膚の血管を広げて血液を体の表面に多く送ることで体の外部に熱を放散させる機能です。そのため体温が上がるほど血液が皮膚表面に集まります。

一方で、運動時には筋肉に酸素を運ぶために筋肉の血管が拡張して筋肉に血液が送られます。

そのため、気温の高い夏場に運動をすると皮膚と筋肉で血液を取り合う状態となり、筋肉に送られる血液(酸素)が減ります。さらに、血管や汗腺の拡張や代謝の変化により体力が奪われます。

これらの要因によりバテやすくなります。

発汗による脱水

体温が上がると発汗量が増えますが、発汗により体内の水分が減ると血液が濃くなり粘度が高くなります。血液の粘度が上がると心臓は沢山脈を打って全身に血液を送られければなりません。

これにより心拍数が上昇しやすくなり疲れやすくなります

夏場の運動における注意点と対策

暑さは気温だけでは決まらない

暑さの指標として気温が注目されますが、日照、風、湿度によって体感の暑さは大きく変わります。特に湿度が高かったり無風の環境だと汗が蒸発し難くなり、体温が下がり難くなります。

湿度や風の影響も含めた暑さの指標として「WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)」というものがあります。(暑さ指数、湿球黒球温度ともいいます)

この数値は、乾球温度(気温)のほか、湿球温度(湿度、風の影響も含んだ温度)、黒球温度(風、日照の影響も含んだ温度)から算出されるため、実際の活動場所における体感温度に近い指標となります。風通しが良い場所や日陰の方が涼しく感じますよね?WBGTはこれれの因子も含めて暑さを評価しています。

日本スポーツ協会から熱中症リスクの指標が示されています。

これらの指標を活用して時間帯や運動量を管理しましょう。

出展:日本スポーツ協会、熱中症予防のための運動指針

こまめに水分補給と休憩を行う

夏場は汗が乾きやすいため、どれだけ発汗したか認識し難いです。水分が不足すると汗が出難くなり体温が上がりやすくなるため、こまめな水分補給が必要となります。

また、休憩をはさむことで運動による発熱を一旦減らすことができます。これにより体温の症状を抑えることができます。

そのため、こまめに水分補給と休憩を行うことで熱中症のリスクを減らすことができます。

練習環境を調整する

日の出から日照により道路や大気が暖められて気温が一気に上昇します。日没後には熱が放出されますが、日中に暖められた地面には暫く熱が残るため、日没直後では気温が高いままであることが多いです。

そのため、日照の弱い早朝に練習するのが最も快適です。

また、森林や木陰のあるコースでは、アスファルトの日陰の無いコースに比べて日照を防げることに加え、木々が水分を蒸散することで少し気温が低くなります。

標高が高くなると気温も低くなる(100mにつき約0.6℃)ため、近場に環境があれば高地での練習も有効です。

薄着か日差し対策か

運動時の服装としては、タンクトップなどの風通しの良い薄着か日差しを防ぐ長袖タイツ等を履くかは好みで良いかと思います。

筆者は夏は早朝に走ることが多いので日除けよりも風通しの良いタンクトップでランニングすることが多いです。

ヘッドギアについても好みが分かれますが、髪質と活動時間により帽子とサンバイザーを使い分けると便利です。

剛毛や髪にボリュームがある場合は髪自体が断熱材の様に働くので通気性の良いサンバイザーの方が頭部が蒸れずに快適です。活動時間が長かったり、こまめに頭部を換気できるなら日照をガードできるキャップが便利です。

まとめ

  • 夏の運動では、筋肉の血液量の減少、脱水による心拍数の上昇により疲れやすくなる
  • 暑さの指標としては湿度、風、日照の影響も考慮する必要がある
  • こまめな水分補給と休憩が重要
  • 早朝、木陰、高地での練習がオススメ

夏場もトレーニングを継続することは大事ですが、熱中症のリスクにも気を配りながら安全にトレーニングを続けていきましょう。

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