<レビュー>フラットソール&軽量化で王道進化!マラソン特化になった「AirZoom Alphafly Next% 3」

ランニング

こんにちは。王道レーシングシューズ「AirZoom Alphafly Next% 3」(アルファフライ3)をセールで手に入れることが出来たため、時期遅れですがレビューします。

「Alphafly Next% 3」の特徴

エリート向けハイエンドモデル

「アルファフライ」はエリートランナー向けのレーシングシューズで、情報サイトではサブ3以上向けのレース用シューズとして紹介されることが多いです。

2019年にキプチョゲ選手が非公式ながら人類初のフルマラソン2時間切りを達成した時に初代「アルファフライ」を着用されていて一躍有名になりました。また、2023年にキプタム選手がシカゴマラソンで「アルファフライ3」を着用し2:00:35のタイムでフルマラソン世界記録を更新されました。

スペック・前作との違い

スペック、前作との違いは以下のとおりです。

  • ソール厚みは最大40mm(前作同様)
  • ドロップは8mm(前作同様)
  • 高反発素材「ZoomX」、「AirZoom ユニット」を搭載(前作同様)
  • カーボンプレート」搭載(前作より幅広設計)
  • フラットソール(前作はセパレートソール)
  • 重量は218gと軽量(28.0cm、前作は249g)
  • 定価39,655円(前作は31,900円)

特徴は何と言っても前足部に搭載された「AirZoom ユニット」で、踏み込むと強い反発を生み出します。「アルファフライ3」からフラットソールになり中足部の接地面が増えたことで安定性が向上しました。このシューズの一番の欠点はコストでしょうか。

サイズ感・履き心地

サイズは標準的だが細い

サイズ感は縦に標準的横幅が狭めです。ナイキのレーシングモデル全般にいえますが、中足部が狭いため扁平足だったり足幅が広いと土踏まずがアッパーに当たりやすいため注意です。

普段から2サイズで迷う場合、足幅が広めの場合はワンサイズ大きめがオススメです。

筆者は「アルファフライ2」を履いたことがないため比較はできませんが、初代アルファフライ、ヴェイパーフライ3,4と同じサイズで問題なかったです。

履き難いがフィット感抜群

新素材「アトムニット3.0」はニットにしては伸縮性が低めで剛性が高いです。

シュータンは一体型で足首周りに吸い付くようにホールドしてくれます。ヒールカウンターは下半分が硬めになっていて深さも十分でした。履き難いですが足が入ってしまえば局所的な食い込みはなくホールド感が抜群でした。

走行感

高反発だが意外にも扱いやすい

デザイン通りに前足部の「AirZoomユニット」に乗り込むと力強い反発が返ってきます。「ヴェイパーフライ」や競合モデルと比べても体感のエナジーリターンはトップクラスです。

前足部で踏むのが間違いないですが、フラットソールになり中足部の接地面が増えたためか、良くも悪くも「AirZoomユニット」の存在感がマイルドになりました。そのため、意外にも接地位置はシビアではなく扱いやすいと感じました。

沈み込みが大きくストライド走法向き

ミッドソールの「ZoomX」はかなり柔らかく全体的に沈み込みが大きいです。また、競合モデルに比べて前足部のロッカーが緩やかで、重心移動のアシストよりも反発性が目立ちました。そのため、ピッチ走法よりもストライド走法のランナーと相性が良いと考えます。また、柔らかいクッショニングと反発性を重視するランナーにオススメです。

安定性に関して、プレートの幅が広がったためか特段不安定さは感じませんでした。踵部は体重を乗せるだけでたわみますが、ニューバランスの「EnergyArc」のように中央部が肉抜きされていて横方向の安定性は十分でした。

10km以上のスピードレースにオススメ

沈み込みが大きくピッチやペースの変化に対する反応性は鈍めに感じました。反対にペース維持が楽だったため、アップダウンの激しいコースや短いレースよりもフラットコース、10km以上の長距離レースにオススメです。

ナイキ内で比較すると、爆発力重視なら初代「アルファフライ」、軽量性重視なら「ヴェイパーフライ」、ペース維持重視なら「アルファフライ3」と考えます。

キロ5~3分ペースにオススメ

筆者の感覚では、「ZoomX」フォームはペースに応じてクッション性と反発性が変わり、キロ5~4分ペースではそのペースに丁度良いクッション性と反発性のバランスで扱いやすかったです。

キロ4分ペース付近からは前足部から助力が加わる感覚で、いずれのペースでも暴走することなく体感よりも速いペースで走れました。

反対にキロ5分より遅いペースだと沈み込みが目立ち、ペースが下がるほど上に跳ねるように感じました。

そのため、個人的にはキロ5分より速く走れるペース帯(特に3分台)での使用がオススメです。スピード巡行で真価を発揮するため、5km以下の距離だったら他のシューズでも良いかなと考えます。

まとめ

  • 厚底カーボンプレートのレースモデル
  • 前足部の「AirZoomユニット」により高反発
  • フラットソールになり扱いやすくなった
  • 沈み込みが大きくストライド走法寄り
  • キロ4分台ペースからメリットあり

昨今、競合モデルの性能が揃ってきて更に軽量で廉価なモデルもある中、「アルファフライ」は大きく値上がりして正直厳しい状況かと思います。反対にセール価格で出会えるチャンスも増えたため、これまでコスト面で避けていたランナーにも履いてもらえればと思います。

シューズのデザインに負けないくらいランナーも尖って行きましょう!

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