スピード練習の定番メニューとして「インターバル走」がありますが、スピード練習の基礎固めや最大スピードの向上には「ショートインターバル走」がオススメです。
ショートインターバル走とは
200~600mほどの距離の疾走を繰り返し、各区間の間は100~200mのジョグまたは20~90秒の休憩をはさみます。疾走区間の合計は3~7kmが目安です。
インターバル走のメニューは1000mが定番ですが、ショートインターバルでは疾走区間を短く分割することで1000mでは維持が難しいペース・フォームでも走ることができます。
練習のポイント
ペース設定
走力と距離によってペースが異なりますが、疾走時に心拍数が最大心拍数の90%以上に達するペースや1000mのベストタイムが目安になります。体感的には心肺は苦しいが足がパンパンにならない(ダッシュまでいかない)ペースとなります。
マラソンにおいては将来的に1000m以上の距離でもそのペースで走れるようにすることが目的であるため1000mのタイムよりも極端に速いペースを設定する必要はありません。
レストのやり方で効果が変化する
インターバル走では休憩区間をはさみますが、大きく2つの選択肢があります。
ジョグで繋ぐ(心拍数を下げない)
レストの区間でも止まらずにジョグのペースでも動き続けて心拍数を高い水準で維持することでVO2max(最大酸素摂取量)を刺激する効果が高まります。
レストの区間は最大心拍数の70%以上をキープするのが目安です。心拍計がない場合は呼吸が整うギリギリのタイミングが目安です。
休憩する
レストの区間は止まるまたはウォーキングすることで心拍数と呼吸を整え、比較的元気な状態で一本一本に取り組めます。その分に本数や設定ペースを高めることができるため最大スピード向上の効果が高まります。
練習メニュー例
- 200m×10~20本(レスト:100mジョグor10~40秒レスト)
- 400m×10~15本(レスト:200mジョグor30~120秒レスト)
あくまで参考のため、走力によってアレンジして行けば良いです。
NGなこと
マラソンに向けたインターバル走におけるNGなことを以下にまとめました。
極端なピッチまたはキックに頼ってしまう
無理にスピードを上げようとして、ピッチ(1分当たりの歩数)が極端に高くなったり、筋力に頼ってキックしてしまうとフォームが乱れてしまいます。レース時と大きくかけ離れたフォームで無理やりメニューをこなしても、効率的な動きは身につけ難いと考えます。
途中でペースが落ちてしまう
シュートインターバル走でありがちな失敗は、1本目のペースが速すぎて2~3本目以降からペースを維持できなくなることです。
ペースを維持できなくなるとフォームが崩れたり、辛い割に心拍も上げきれず練習の効果が低下してしまいます。原因としては、ペース設定に走力が合っていないこと、ペース感覚が掴めずペースを上げ過ぎてしまうことが挙げられます。
決めたペースを本数を最後までキープすることが肝要です。
まとめ
- ショートインターバル走はスピード練習の導入にオススメ
- 休憩の取り方で練習効果が変わる
- 乱れたフォーム、速すぎるペース設定はNG
以上が「ショートインターバル走」というトレーニング方法でした。シーズン初めや更に一段階上のスピードに挑みたい場合に最適なトレーニングだと考えます。
スピードトレーニングは負荷の強いトレーニングのため、怪我に気を付けて取り組んでいきましょう!
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