こんにちは。昨今、ウェアブル端末の発展により生活習慣やトレーニング内容を簡単に数値化・視認できるようになりました。筆者も日々のトレーニングからレースまで年中使用しています。
今回は、Garminのスマートウォッチ「ForeRunner255」についてレビューしていきます。筆者は前作にあたる「ForeAthlete245」を使用していましたので違いにも触れていきたいと思います。
「ForeRunner255」で出来ること
生活習慣・トレーニング状態を記録・数値化できる
Garminは元々航空機用GPS製品のメーカーで、GPS・精密装置の技術を活かしてウェアラブル端末も市販するようになりました。Garminの多くのモデルには時計本体に心拍計、ジャイロスコープ等のセンサーが搭載されており、下記のような日々の心拍数や活動量を記録することができます。
- 心拍数
- ボディバッテリー/ストレス/睡眠時間
- 運動量/歩数
- 運動能力/VO2max/予測レースタイム
生活習慣やトレーニング内容を記録するだけでなく、体の状態を数値で把握しやすくなることがメリットの一つだと感じています。
トレーニングの記録・管理が簡単
「ForeRunner255」には前作同様に「リカバリータイム」というトレーニング後に体が回復するまでの休息時間と練習内容を提案してくれる機能が備わっています。
特にリカバリータイムには睡眠時間や日々の活動量も加味されるため個人の生活習慣にあった練習強度を設定しやすいと考えます。
また、「Garmin connect」や「Strava」等のアプリケーションと連携させることで、トレーニングの記録をスマートフォン上でも閲覧できるため便利です。
アプリ上ではギア(ランニングではシューズ)を登録することで、トータルの走行距離を記録することができるため、シューズなどの買い替えの目安にすることもできます。
新旧モデルとの違い
バッテリーの向上
公式によると、「ForeRunner255」のバッテリー稼働時間はスマートウォッチモードで14日間(245は7日)、GPSモードで30時間(245は22時間)になりました。実際に、週に合計5時間程度ランニングで使用する使い方でもバッテリーは12~13日持ちました。
新モデルの「ForeRunner265」(定価62,500円)はスマートウォッチモード13日間、GPSモードで20時間であり、「ForeRunner255」の方が定価が安く稼働時間が長いです。
そのため、稼働時間とコストパフォーマンスは「ForeRunner255」が最も高いと考えます。
画面サイズが大きく見やすい
「ForeRunner255」は245に比べて全体的に画面サイズが大きく、一画面に多くの情報を表示させた場合でも見やすかったです。操作性も前作(245)と同様のボタン配置のため同じ感覚で操作できました。
- 画面サイズは約33mm(245は約30mm)
- 画素数は260×260ピクセル(245は218×218)
- 重量は49g(245は38.5g)
一方で、フィット感は245に比べて「ForeRunner255」は少し大きいと感じ、バンドをしっかり留めないと運動中に揺れる印象でした。手首が細い方や女性の場合はサイズの小さい「ForeRunner255s」の方がフィット感が良いかもしれないです。
GPSの精度向上(モードの追加)
GPSに関しては主に下記の点がアップデートされており、個人的にかなり満足しています。
- マルチバンドGNSS方位によりGPSの精度向上
- トラックモードにてレーン数を指定することが可能
- GPSの補足スピードの向上(?)
245ではGPSの方位は1周波数のみでしたが、「ForeRunner255」ではマルチバンド(複数の方位)を選択することでGPSの精度が更に向上します。これまで木々やトンネルの周辺でペースの値が変動することがありましたが、「ForeRunner255」ではブレが少なく、体感でも精度が向上していると感じました。
公式に記載はありませんが、245に比べて天候の悪い日でもGPSの補足が速いと感じます。
トラックモードについては後述します。
便利に感じた機能
「トレーニングステータス」が便利
これまでも「トレーニングステータス」としてVo2maxやリカバリータイムなどを見ることができましたが、新たに「負荷のバランス」を確認できるようになりました。
「負荷のバランス」とは、トレーニング負荷を「無酸素、高強度有酸素、低強度有酸素」に分類し、それぞれの負荷のバランスを可視化できる機能です。これにより、有酸素運動の中でも高強度系(LT走など)と低強度系(スロージョグなど)のバランスの指標とすることができます。
また、目標とする大会の時期・レース距離を登録しておくと、大会に向けて負荷のバランスと練習メニューを提案してくれる機能も備わっています。
練習中に「トレーニングレベル」を確認できる
トレーニングページで設定すれば、アクティビティ中にもトレーニングレベル(負荷の大きさ)を確認できるようになったため、アクティビティ中にも練習量や強度を調整することが可能となりました。
トラックモードの追加
アクティビティに「トラックモード」がありトラックのレーン数を指定することができます。これによりトラック競技におけるペースの精度が向上します。
実際にトラックで検証したところ、トラック1週(400m)での誤差が6~7mだったものがほぼ実測通りの結果となりました。
まとめ
- 「ForeRunner255」では心拍数、運動量に基づき生活習慣、トレーニング状態を確認できる。
- 245に比べてバッテリー、GPSの性能が向上した
- トレーニングステータスの機能が充実
価格面では定価(税込)で49,800円と245(38,280円)に比べて少々高価ですが、機能とバッテリー寿命を考慮すると満足度の高い製品だと思います。反対に255の機能性が響かなかった場合には245がコストパフォーマンス最良の選択かと思います。
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