こんにちは。昨今フルマラソンから駅伝まで距離を問わず厚底シューズが主流となってきました。一方で薄底シューズの良さも改めて認識されるようになり、その間をとった中厚底のシューズも増えてきました。
今回は中厚底シューズの火付け役とも言われるアディダスの新モデル「アディゼロ タクミセン9」についてレビューしていきます。
「タクミセン9」の特徴
長距離ロードレースがコンセプト
「タクミセン9」は5~10kmのロードレース用がコンセプトとされており、ランニングシューズとしてはスピードモデルの位置づけです。
ソールの厚みは現行の厚底シューズ(約39mm)と比べて厚すぎない33mmの設計です。
中厚底のハイエンドモデル
タクミセン9の特徴を以下にまとめます。
- 中厚底のソール(最大33mm)でクッション性、接地感の良さを両立
- 高反発性素材「ライトストライクプロ」をソール全面に搭載
- グラスファイバー製の「エナジーロッド」により反発性と屈曲性を両立
- 軽量(180g, 27.0cm)
- 肉抜きされたソールにより前足部を踏みやすい
外観での一番の特徴としてミッドソールが肉抜きされていますが、見た目に反して癖が無く、むしろ自然に前足部を踏みやすいと感じます。
前作との変更点
前作(タクミセン8)との変更点はアッパーのみです。
しかし、アッパーだけと言っても補強の配置も改良されていて、フィット感・ホールド感が大きく向上したと感じています。詳細については後述します。
サイズ感・走行感
サイズ感はやや縦長
前作と同様に、タクミセン9は縦に1サイズ(0.5mm)程大きめに感じました。
横幅も前作同様にやや狭め(D相当)でした。
フィット感、ホールド感が向上
アッパーのみの変更ですが補強が追加されたことでフィット感、ホールド感が格段に高くなったと感じました。
具体的に、前作のタクミセン8は足首周りのホールド感が低いと感じていましたが、タクミセン9ではシュータンに補強が入ったことで足首のホールド感が改善されました。
これにより、前作よりもパワーが伝わりやすくシューズが追従してくれるように感じました。実際にタイムが上がったわけではありませんが、同じペースでも快適で安心感がありました。
薄底と厚底のハイブリット
前作と同様に、薄底の反応の速さを残しつつ厚底のクッション・バウンド感を足したような走行感です。ピッチを上げやすく、ソールの反発を使ってストライドを伸ばすことでもペースを上げやすかったです。
また、5〜10kmのロードレース向けがコンセプトですが、薄底よりもクッション性が高く厚底よりも操作性が高いため、駅伝からフルマラソンまで広く使えると考えます。
また、ホールド感が向上したことで距離のジャンル・走力を問わず履きやすくなったと思います。もちろん、スピードを重視した設計のため、ジョギングよりもスピード練習、レースでの使用にオススメです。
まとめ
- 長距離を中心としたロードレース用にオススメ
- 厚底(高いクッション・バウンド感)と薄底(高い接地感・加速感)のハイブリット
- 足首周りのホールド感が改良され、フィット感、ホールド感が向上
コメント