<レビュー>薄底なのに高クッション化した万能シューズ「アディゼロジャパン8」

ランニング

こんにちは。2023年6月よりアディダスから「アディゼロジャパン8」が発売されました。筆者は初代から愛用していて、現時点で500km程度まで使用しましたので感想をまとめました。

「アディゼロジャパン8」の特徴

スペック

アディゼロジャパン8のスペックは以下の通りです。

  • ソール厚みは20-28mm(前足部-踵部, 前作から1mm増加)
  • ミッドソールは2層構造で新素材「ライトストライク2.0を搭載
  • アウトソールはグリップに定評のある「コンチネンタルラバー」(前作同様)
  • 重量は215g(27.0cm,前作と同じ)
  • カーボンプレートは非搭載(従来同様)

サブ4向けの万能モデル

「アディゼロジャパン8」は比較的薄底で軽量なスピードモデルの位置づけです。
サブ4向けとされていますが適度なサポート機能限界値の高さからジョグからスピード練習まで使える万能シューズと評価されています。(歴代モデルで当時の世界記録が誕生した実績もあります)

新素材のミッドソールを使用

ミッドソールは前作と同様に前足部に高反発素材「ライトストライクプロ」、全体に安定性の高い「ライトストライクが配置された2層構造となっています。

また、「ライトストライク」は今作からライトストライク2.0」になり柔らかく高弾性になりました。(それでも比較的硬めでしっかりしています)

サイズ感・履き心地

サイズ感はやや縦長

前作と同じサイズで問題無かったですが、他ブランドに比べて僅かに縦長に感じました。2サイズで迷う場合はワンサイズ小さくても問題無いと考えます。

横幅は標準的ですがワイドモデルもあるため足幅に応じてサイズを選ぶことができます。

筆者はズームフライ、ジャパン6は26.5cm、マジックスピード、タクミセン、ボストン12、アディオスプロは26.0cmで履いていて、ジャパン7,8は26.0cmでぴったりでした。

薄く軽量なアッパー

「エンジニアードメッシュ」のアッパーは薄く軽量感があります。前作よりも柔らかいと感じる一方で、非伸縮性でタイトなフィット感のため、気軽に履いてのんびり走るよりもレーシーな履き心地です。

前作よりもメッシュが粗く通気性も良好です。

踵部には滑り止めのクッション材が付いていて踵が抜ける感覚はなかったです。

ヒールカップの高さ、硬さも十分だと感じました。補強もしっかりしていてホールド感も良好でした。

前作はアッパーの耐久性が悪いという意見をよく聞きました。ジャパン8に関しては500km走行時点では特に損傷はありません。更に走り込んで検証します。

走行感

クッション性、反発性がアップ

「ライトストライク2.0」になったことで前作よりもクッショニングが柔らかいです。一方でソールが厚すぎないため接地感・安定感も両立されています。

「ライトストライクプロ」の割合の多い前足部は反発性が高くスピードを上げやすいです。ソール単体の反発性は前作と大差ないものの、踵部が柔らかくなったことで中足部〜踵部で接地しても反発を得やすくなったと感じました。

踵部が左右に別れていて安定性も良好です。

昔と今のシューズの良さが融合

昨今の厚底シューズと比べるとオートマチックな助力が少なく自力で走っている感覚が強いです。しかし、一昔前の薄底シューズのような軽量感・接地感を残しつつ、最新素材による高いクッション性も兼ね揃えています

そのため、シューズに頼らない自分の体を使ったクッショニング・蹴り出しを養いつつ、怪我のリスクを下げてくれる練習に最適なシューズだと考えます。

短いレース、サブ4~3狙いにオススメ

初心者以外であればどのペースでも使いやすいと考えます。

地面からの足離れが良く、筆者の走力ではキロ4分40秒まで自然にペースアップできました。ペースが上がるほど反発性が上がる感覚でキロ3分前半のスピード練習まで難なく使えました。ペースを上げやすいためスロージョグよりもテンポアップ走、スピード練習に使いやすいと考えます。

レース用としては軽量性安定性を重視する(厚底が苦手な)ランナーのサブ4~3狙いにオススメです。また、厚底シューズに比べて足抜け反応性が高いため短めのレースにもオススメです。

完走目的やジョギング用途の場合はサポート性の高い「アディゼロSL」、タイム狙いで脚持ちを重視する場合は「アディゼロボストン」が有利と考えます。

まとめ

  • 「ライトストライク2.0」によりクッション性が向上
  • テンポアップからスピード練習まで広く使いやすい
  • 軽量性・安定性を重視するランナーにオススメ
  • ショートレース、サブ4~3狙いにオススメ

「脚は鍛えるもの」と思いながらも「ハイエンドモデルでワンランク上の走りをしたい」気持ちに応えてくれるシューズだと思います。厚底シューズでタイムが伸びなくなった時に非厚底シューズで脚を磨き直してみるのもいかがでしょうか。

コメント

  1. 江崎 智彦 より:

    ありがとうございました。
    とても、参考になりました。
    今、アディゼロジャパン6を履いてます。
    サブ3.5に向けて、ジャパン8か
    ウェーブエアロ20+r かで迷っています。
    できたら、カーボン搭載は、
    自力でないような気がして、
    シューズ選びを迷っています。
    アドバイスございましたら、
    お願い致します。
    自己ベストは、3時間32分です。

    • ちょこざい ちょこざい より:

      メッセージありがとうございます。
      どちらも良いシューズで迷いますが、ウェーブエアロを推したいです。
      エアロはカーボン非搭載かつ反発に極振りしていないソールのため、走らされる感覚や沈み込みが比較的少なく、自分で操るマニュアル感もあるシューズに感じます。
      今履かれているジャパン6よりも8の方が性能面で有利ですが、それでも厚底のエアロの方が脚持ちが良くフル終盤に強いと考えます。

      そのため、キロ5切りで巡航できるけど終盤の失速、足攣りが心配ならエアロ、最後まで走れるけどスピードの余力が無いと感じるなら軽量性の高いジャパン8がオススメです。

      あと2分!十分素晴らしいタイムですがここまで来たら達成したいですね!頑張ってください!

    • ざきさん より:

      ちょこざいさん

      素晴らしいコメントありがとうございます!
      とても説得力があり、心に響きました。
      本当にありがとうございました😊

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