<レビュー>ソール変更で高反発・高クッション化した「アディゼロボストン12」

ランニング

こんにちは。2023年6月よりアディダスから「アディゼロボストン12」が発売されました。今作からミッドソールが大幅にアップデートされましたのでレビュー致します。

<レビュー>安定感抜群!レーシングな履き心地の「アディゼロボストン11」
こんにちは。2022年7月よりアディダスから厚底ランニングシューズ「アディゼロボストン11」が発売されました。 筆者は前作も愛用していて、今作も気になり履いてみたため感想をまとめました。 前作については下記をご覧ください。 「アディゼロ ボ...

「アディゼロボストン12」の特徴

スペック

ボストン12のスペック、前作(ボストン11)との違いは以下の通りです。

  • ソール厚みは39.5mm(踵部, 前作とほぼ同様)
  • ミッドソールは2層構造、新素材「ライトストライク2.0を搭載
  • アウトソールはグリップに定評のある「コンチネンタルラバー」(前作同様)
  • 重量は270g(27.0cm,前作と同じ)
  • フルレングスの「エナジーロッド」を搭載

新素材のミッドソールを使用

ミッドソールは前作と同様に高反発素材「ライトストライクプロ」と安定性の高い「ライトストライク」の2層構造となっています。

ただし、「ライトストライク」は今作からライトストライク2.0」になり柔らかく高弾性になりました。「ライトストライクプロ」単体のアディオスプロよりも安定性と耐久性が高いと言えます。

前足部は「ライトストライクプロ」の割合が多いです。

ターゲットはサブ3.5~4

公式ではマラソンでサブ3.5~4向けとされています。

ハイエンドモデルである「アディオスプロ」をベースとしている一方で、サポート機能が施されていて幅広いペースで扱いやすい設計となっています。

厚底+エナジーロッドの長距離仕様

ボストン12のソール厚みは31-39.5mm(前足部-踵部)もある、いわゆる厚底シューズです。ソールのクッション性、反発性を最大限に活かすことができ、フルマラソンのような長い距離の巡航に向いています

また、ミッドソール内に5本のエナジーロッドがフルレングスで搭載されており、反発性と安定性を高め重心移動をアシストする効果があります。ロッドが1本1本が独立していることで一枚のプレートに比べて接地感がナチュラルで突き上げ感が少ない特徴があります。

サイズ感・履き心地

サイズ感はやや縦長

前作同じサイズで問題無かったですが、他ブランドに比べて僅かに縦長に感じました。2サイズで迷う場合はワンサイズ小さくても問題無いと考えます。

アディダスにしては横幅が広め(アシックス相当)です。ワイドモデルもあるため足幅に応じてサイズを選ぶことができます。

アッパーは非伸縮性ながらも柔らかい

「エンジニアードメッシュ」のアッパーは薄く軽量感があります。前作よりも柔らかいと感じる一方で、非伸縮性でタイトなフィット感です。前作と同様に追従性の高いレーシング寄りの履き心地です。

前作よりもメッシュが粗目で通気性も良好です。

踵部には滑り止めのクッションが付いていてホールド感は十分だと感じました。

600km時点でアッパーに問題はなく耐久性も高そうです。

走行感

ライド感が高く前作と別物

ミッドソールが「ライトストライク2.0」になったことで、前作と別物と言えるくらいにバウンド感が強くなりました足を置くだけでシューズが勝手に弾む感覚が強く、昨今の厚底シューズらしい走行感になったと感じました。

それでもズームフライ5マジックスピード3に比べてソールが硬めで反応が速いため、厚底の恩恵を受けたいが足離れの良さも重視したいランナーと相性が良いと考えます。

ライトストライクプロの割合が増えたことでアディオスプロ」の感触に近づいたと感じました。そのため「アディオスプロ」の練習用としてもオススメです。

クッションが柔らかく操作性も上がった

エナジーロッドがフルレングスになったためか前後左右の屈曲性が上がりました。前作までは足裏が硬く走り方が固定されている感覚でしたが、ボストン12は自然な剛性で左右の動きを出しやすくなりました。また、接地方法を選ばず中足部や踵から接地しても重心移動がスムーズになったと感じました。

クッション性は前作よりも柔らかくなった一方で、ソールの前足部が幅広になり安定性も維持されているように感じました。

筆者の感覚では「マジックスピード3」、「ズームフライ5」より少ししっかりしたクッショニングに感じました。600km走行時点でも特に問題なく使えています。

サブ4.5〜3狙いにオススメ

クッション性と操作性が上がったことで、前作よりも幅広いペース(特に速い側)で走りやすくなったと感じました。

ペースが上がるにつれて反発性が高まり、キロ5分~4分半で最もクッション性と反発性を感じて楽に走れましたキロ4分付近から重さが気になりましたが、サブ3ペースでも使えるスペックだと感じました。一方で、ソールが柔らかくなったことでキロ6分前後のペースでも扱いやすかったです。

総じてサブ4.5~3狙い(キロ6分〜4分)のランナーにオススメです。厚底で脚持ちが良いためハーフマラソン以上の距離で進化を発揮すると考えます。

マジックスピード3」、「ズームフライ5」と比べて「進むより弾む」タイプで、シューズが勝手に転がる・前に倒れる感覚が苦手なランナーはボストン12と相性が良いかもしれません。

まとめ

  • 「ライトストライク2.0」により反発感が向上
  • ソールが柔らかくなりクッション性、操作性が向上
  • 反応の速さ、安定感が競合モデルでトップクラス
  • 厚底特有の沈み込みが苦手なランナーにオススメ
  • サブ4.5~3狙いにオススメ

シューズに負けないようにランナー側も進化していきたいものです。タイム更新に向けて頑張りましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました