<レビュー>遂にヴェイパーフライ仕様に!反発性がアップした「ズームフライ5」

ランニング
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こんにちは。昨今エリートランナーだけでなく市民ランナーの間でも厚底シューズの人気が高まっていますが、ナイキの定番厚底シューズ「ズームフライ5」が2022年7月より販売されました。

今回は「ズームフライ5」を実際に履いた感想と走行感をまとめました。

ズームフライの特徴と前作との変更点

厚底+カーボンプレートの高性能設計

ズームフライはミッドソールの厚みが踵部で約39mmもあり、厚底でクッション性が高い設計となっています。

また、昨今話題になっているカーボンプレートフルレングスで搭載されています。

カーボンプレートがしなって反発性を高めるだけでなく、プレートの剛性により安定性を高める効果があります。

特にズームフライはカーボンプレートの前足部がスプーン状になっているのが特徴で、その部分がたわんで復元することで更に反発性が得られる設計となっています。エリートモデルのヴェイパーフライと同じ形状のプレートが使用されているようです。

出展:nike.com

ミッドソールに高反発素材「ZoomX」を搭載

前作(ズームフライ4)まではミッドソールに安定性とクッション性の高い「リアクトフォーム」が使用されていましたが、ズームフライ5ではZoomXに変更されました。

「ZoomX」はナイキ史上最も反発性が高い素材で、エリートランナー向けのヴェイパーフライ、アルファフライにも使用されています。

「リアクトフォーム」に比べると柔らかくブニブニした感触です。

アッパーがフライニットからメッシュに変更

アッパー素材が「フライニット」から「軽量メッシュ」に変更されました。

フライニットは伸縮性が高く柔らかい素材で、メッシュは比較的に伸縮性が低く剛性のある素材です。

そのため履き心地が前作と少し異なります。詳細は下記をご覧ください。

履き心地・サイズ感

アッパーの重厚感とサポート感がアップ

足入れした時の第一印象として、重厚感とサポート感が高いと感じました。

アッパーが剛性のあるメッシュ素材になり補強も施されているため、ペースを上げた際もブレ難くホールド感が良好でした。

また、アッパー自体が厚手でクッション性が高いため長時間のランニングでも快適に履けました。

ソールに柔らかく反発性の高いZoomXが使用されているため、サポート力のあるアッパーにすることでバランスが取られているように感じました。
但し、伸縮性のある前作(フライニット)の方が軽量感があり足当たりが柔らかいため、好みが分かれそうです。

踵部のホールド感が向上

踵部について、前作の滑り止めの突起が無くなり汎用的なヒールカップになりました。

ヒールカップ全体で踵を包み込む形状になっているため踵が抜ける感覚は無く、むしろ異物感が減って踵のホールド感が高くなったと感じました。

ズームフライ4(左)、ズームフライ5(右)

サイズ感は前作と同じ

前作やエアズームペガサスなどと同じサイズで問題なかったです。

アッパーが伸び難いメッシュになりましたが、その分にシューズの横幅が広い設計になったため横幅とボリューム感は前作と同程度に感じました。

これまでのナイキシューズが細すぎて合わなかったランニング仲間からもズームフライ5は履きやすくなったという意見も聞きました。

走行感

ソールの反発感が高く、ストライド走法向きになった

ミッドソールが「ZoomX」に変更されたことで、ソールが柔らかく弾む感覚が強くなったと感じました。また、前足部のロッカー形状により前作と同様に重心移動のアシスト感も高かったです。

前作との違いとして、ソールが沈み込んでタメを作った後に弾む特性が強くなったと感じました。一歩一歩をしっかり踏み込んだ方がスピードを上げやすかったため、ややストライド走法向けになったと考えます。

前作(ズームフライ4)の方が接地時の反応が速いため、脚の回転を重視するピッチ走法のランナーにはズームフライ4の方が相性が良いかもしれません。

安定性が高く、より万人向けに

柔らかい「ZoomX」により安定性が悪くなる懸念がありましたが、ソールの接地面積が広くなったことで驚くほど安定性が高かったです。

特に中足〜踵部の接地面が広くなっていて、中足部や踵で接地しても安定して反発も貰いやすかったです。そのため、フォアフットを意識したデザインであった前作よりも接地法を選ばなくなったと感じました。

ズームフライ5(上)、ズームフライ4(下)

サブ4~3狙いにオススメ

「ZoomX」により反発性が高くなった一方で、広い接地面により安定性が高くなったことで、より幅広いペースで走りやすくなったと考えます。

実際に走った感想として、キロ5分台から4分のどのペースでも安定しつつ反発性も得やすいと感じました。

特にキロ5分前後では足を置くだけでシューズが弾んでくれて進みやすかったため、サブ3.5を目指すランナーに一番オススメしたいです。また、クッション性と安定性も高いためサブ4狙いのランナーにも履きやすいと思います。

一方で、キロ6分より遅いペースだとソールが意図せず弾み扱い難いと感じ、キロ3分半以上のペースではシューズの重厚感が邪魔でパワーが逃げていると感じました。

「ZoomX」が使用されていますが安定感や接地感はヴェイパーフライとは全く別物に感じました。しかし「ZoomX」の感覚を養う意味では、本番でヴェイパーフライを履くランナーの練習用としてもオススメです。

まとめ

  • ソール素材が「ZoomX」になり反発性向上
  • アッパーは厚手でホールド感のある履き心地に
  • ストライド走法寄りになった(ピッチ走法なら前作の方がオススメ)
  • 接地面が広がり安定性向上、接地法を選ばなくなった
  • サブ4~サブ3狙いまで広くオススメ

ズームフライにも「ZoomX」が搭載されヴェイパーフライみたいになってきましたが、市民ランナーにとって扱いやすい工夫が施されとても走りやすいシューズだと感じています。

大型スポーツショップでは必ずと言っていいほど店頭に並んでいるため、マラソンでタイムを狙っているランナーには是非とも足を入れて貰いたいです。

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