〈レビュー 〉「Deviate Nitro Elite2」足離れが最高でミッドフットに合う!?

ランニング

こんにちは。昨今、マラソン大会では厚底シューズを履くランナーが増え、各社より厚底のハイエンドモデルが数多く発売されるようになりました。今回はPumaの厚底レーシングシューズDeviate Nitro Elite2ディヴィエイトニトロエリート2)」について履いた感想をレビュー致します。

「Deviate Nitro Elite 2」の特徴とスペック

スペック

「Deviate Nitro Elite 2」はエリートランナーをターゲットとしており、厚底のミッドソールカーボンプレートを搭載したレーシングモデルです。スペックは以下の通りです。

  • ソール厚み38mmの厚底シューズ
  • 高反発素材「ニトロエリートフォーム」をフルレングスで搭載
  • カーボン製の「パワープレート」をフルレングスで搭載
  • ドロップは8mmで標準的
  • 重量は211g(27.0cm)で軽量な部類
前作(Deviate Nitro Elite Racer)は履いたことがなく比較ができませんが、「Deviate Nitro Elite 2」の方が約20g重くなっています。その分にフィット感とプレート強度が改良されているそうです。

全体的に「適度」に柔らかい

ミッドソールの「ニトロエリートフォーム」はモチモチして適度に柔らかいです。

クッション性が高そうだけどグラつくほど沈み込まない絶妙な硬さで各ブランドの競合モデルの中間的なクッション感に感じました。

筆者の感覚ではニューバランスの「Fuelcell」よりしっかりしていてアディダスの「Lightstrike Pro」、アシックス「FFブラストターボ」より柔らかく感じます。
プレートについては競合モデルに比べて屈曲性が高く曲げやすいです。中でも屈曲点が中足部から前足部まで均一に曲がるのが特徴的です。

総じて、ミッドソールもプレートも適度な柔らかさを持っているため、接地方法を選ばず反発を得やすい構造だと考えます。

サイズ感・履き心地

サイズ感は縦に標準的、横に細め

縦のサイズ感は標準的で「Diviate Nitro2」と同じサイズに感じました。

横幅は細め(D相当)でボリュームも小さめに感じました。足幅の細い筆者にはぴったりでしたが、幅広甲高(アシックス、ミズノがぴったり)の人には窮屈に感じるかもしれません。ナイキよりも中足部にゆとりを感じます。

アッパーは適度な厚さとホールド感

モノメッシュアッパーは薄手ながらも適度な硬さと伸縮性です。キロ3分台で走ってもブレを感じずフィット感もホールド感も良好でした。

ヒールカップの高さも十分で、滑り止めのパッドにより踵が抜ける感覚はなく十分なホールド感でした。シュータンも適度に厚く圧迫感を感じなかったです。

「Puma Grip」のグリップ性は普通

アウトソールのラバーは「プーマグリップ」と名がついていますが、グリップ力は特段良くも悪くも感じなかったです。

濡れたコンクリート上では少し弱く感じましたが、アスファルトのロードやトラックでは十分なグリップ性能でした。競合モデルに比べてラバーは厚く硬めで耐久性がかなり高そうです。

走行感

オートマチックな推進力は低めだが速く走れる

ソールとプレートが比較的柔らかいためか、競合モデルに比べてオートマチックな推進力や助力は控えめ地脚を使って走っている感覚が強めだと感じました。

一方で、シューズに走らされる感覚が無く思い通りにペースをコントロールしやすかったです。また、体感よりも速いペース(キロ10秒ほど)で走れていたのでレースシューズとしての助力は十分にありそうです。

総じて、「助力は少なめだけど感覚よりも速いペースで走れる」シューズに感じました。

ミッドフットと相性良し?

ミッドフット〜ミッドフォアで接地すると重心移動と脚の回転がアシストされる感覚で走りやすかったです。

前足部の接地感が高いためフォアフットでもペースを上げられますが助力は競合モデルの方が大きいと感じました。また、ヒールフットでも重心移動のアシストやクッション・バウンド感は競合モデルの方が上でメリットが小さいと感じました。

クッショニング・接地感は硬めで足離れが良い

ミッドソールが柔らかい割にクッショニングは硬めで接地感が高いと感じました。

特に競合モデルに比べて前足部の沈み込みが少なく反発がクイックで足離れが良かったです。筆者の場合は脚を前で回す意識だと脚がクルクル回ってくれてピッチとペースを上げやすかったです。アシックス「メタスピードエッジ(初代)」よりもピッチのアシストがマイルドで自由度が高い印象です。

そのため、標準〜ピッチ走法接地感、安定感を重視する沈み込みが苦手な)ランナーにオススメです。また、ペース変化に対応しやすいためアップダウンや折り返しの多いコースと相性が良さそうです。

筆者はストライド走法寄りで多少沈み込んででも一歩一歩ゆとりをもって走りたいと思っており、残念ながら「アディオスプロ」の方が好みでした。

サブエガ〜サブ3.5ランナーにオススメ

キロ3~5分ペースまで脚を上げやすくペースが速いほど体感よりも速いペースで走れていました

足離れが良くてトップギアに上げやすく、リラックスして一定ペースで巡航するよりも要所要所でペースを変化させながらガツガツ走るレースプランが得意なように感じました。

一方で、キロ5分台のペースでは助力を感じず体感相応のタイムでした。個人的にはサブ4付近(キロ5分半前後)のペースなら「マジックスピード」、「ズームフライ」、「Deviate Nitro」の方が助力とサポートを得やすいと考えます。

総じて、マラソンならキロ4分台(サブ3.5)より速いペースでメリットが大きいと考えます。反対に駅伝など短い距離で出し切るレースならペース帯関係なくメリットが大きいと考えます。

まとめ

  • 厚底ミッドソール+カーボンプレートのハイエンドモデル
  • 競合モデルに比べてソールもプレートも柔らかめで扱いやすい
  • 競合モデルに比べて接地感が高く足離れが良い
  • ミッドフット、ピッチ走法、安定性重視のランナーにオススメ
  • サブ3.5以上または短めのレースでメリットあり

筆者の走り方には合いませんでしたが、競合モデルでしっくりこなかったランナーにはハマるかと思います!スーパーシューズも選択肢が広がったため最高の相棒を見つけてランニングを楽しんで行きましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました