<レビュー>爆速化した「アディオスプロ3」!なぜか安定する肉抜きソール

ランニング

こんにちは。昨今各ブランドから毎年のようにハイエンドシューズが発表されており、どのシューズを履こうか迷っている人は多いのではないでしょうか。

今回はアディダスのレーシングシューズ「アディオスプロ3を手に入れたので実走した感想をまとめました。アディオスプロ3のスペック上の特徴と前作との違いについては下記をご覧ください。

<プレビュー>エナジーロッドが全面搭載された「アディオスプロ3」前作との変更点は?
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履き心地・サイズ感

前作より前足部が広くなったがサイズ感は同じ

サイズ感は前作と同じく普段と同じ~0.5mm小さいサイズがオススメです。

アッパーが薄手のため2サイズで迷っている場合はワンサイズ小さい方がフィットしそうです。筆者は前作と同じくワンサイズ下げてピッタリでした。

参考に筆者の足の実寸は25.0~25.5cmで、アディゼロジャパン、ボストン、ズームフライは26.5cm、アディオスプロ2、タクミセンは26.0cmでジャストフィットでした。

横幅(ウィズ)は標準~やや狭めですが、前作に比べて前足部がやや広め(標準的)に感じました。筆者の感覚では、アディゼロジャパン、ボストンより狭く、タクミセンと同程度に感じました。

そのため、標準的な足幅のランナーにとってはフィット感が向上したと考えます。

アッパーが堅牢になりホールド感向上

前作はアッパーが全体的に薄く透けていましたが、アディオスプロ3はメッシュの目が細かく補強も増えており、シューズ全体のホールド感が高くなったと感じました。

包み込まれるようなニット系よりもスパイクのようにパリッと硬くダイレクトな履き心地が好みの人にオススメです。

また、要所にパンチングや通気口があり前作同様に通気性も良好でした。

アディオスプロ3(上), アディオスプロ2(下)

足首周りが緩くマメ対策が必要

唯一気にいらなかった点として、足首周りが少し緩めに感じました。これはタクミセン8に近い感覚でした。今では違和感なく履けていますが、足首周りのフィット感を重視する人とは相性が悪いかもしれません。

また、踵内部の滑り止めがザラザラした素材でロング走の際にアキレス腱にマメができました。履いているうちに馴染んできて全く再発しなかったのですが、いきなりの履き替えにはご注意ください。

フルマラソン本番ではトラブルなく走れたので良かったです。

走行感

前足部のロッカー(巻上げ)感が強くなった

前作やタクミセン8に比べて、前足部のロッカー(巻上げ)が強く、前足部から前に転がるアシスト感が強くなったと感じました。

昨今の厚底レーシングシューズの典型とも言える特性ですが、重心移動がスムーズで脹脛の負担も減るためマラソンで真価を発揮しそうです。

それでも癖は少なく、ロッカーの特性はヴェイパーフライとメタスピードスカイの間くらいに感じました。

ややストライド走法向けになった?

前作や一般的なシューズよりも前足部に厚底感があり反発性が高いと感じました。

前作は反発が比較的クイックで接地感がありましたが、アディオスプロ3は反発までのタメが少し長く、一歩一歩をしっかり踏み込むことでペースを上げやすかったです。

そのため、標準〜ストライド走法寄りのランナーと相性が良さそうです。但し前作に比べるとストライド走法寄りになったと感じました。

筆者の感覚では、アシックスのメタスピードスカイよりも抜けが良く、ナイキのヴェイパーフライよりも反発感があり、両者の中間に感じました。

接地方法を選ばずスイートスポットを踏みやすい

他ブランドには無いアディオスプロの一番の特徴はソールの肉抜きだと考えます。

左:アディオスプロ3, 右:アディオスプロ2

この肉抜きにより、荷重が拇指球付近に集まるよう誘導され、どこで接地しても反発を貰えるスポットを踏みやすいことがお気に入りのポイントです。

多少雑に接地しても良いポジションで踏みやすいため、接地が崩れがちなマラソン終盤でもペースを維持しやすそうです。

安定性が向上

エナジーロッドが踵まで全面搭載された他、ソールの接地面が広くなっています

これによりソールが厚くなったにも関わらず安定性が高くなったと感じました。

より正確に言うと、サポートモデルの様なグラつき難い守りの安定感というよりも、少ないパワーロスでまっすぐ踏める攻めの安定感でしょうか。

下り坂で踵に乗ったりカーブに突っ込んでもブレやスピードロスが少なく、前作よりも安定性が大きく向上していると考えます。

アディオスプロ3(左側)ではソールが僅かに飛び出して接地面が広くなっています。

前作よりもハイスピード化!?(キロ4分台からメリットあり)

反発性が向上したことで前作よりも適正ペースが速くなったと感じました。

筆者の走力(サブ3)ではキロ4分後半〜3分ペースで走りやすかったです。もちろん速いペースほど反発性が高くシューズの抜けもスムーズになり、キロ3分台が最適ペースに感じました。

キロ5分ペースではクッション性の高さを感じるものの、反発が大人しく厚底による不安定性さが目立ちました。そのため、サブ4~3.5狙いのペースなら安定性とサポート性の高いアディゼロボストンをオススメしたいです。

総じて、フルマラソンであればサブ2.5〜3.5ランナーにオススメです。

まとめ

  • 前足部の厚底化により反発性・ロッカー感が高くなった
  • 接地面が増えて安定性が高くなった
  • 荷重が拇指球に集まりやすく、接地走法を選ばず反発を得やすい
  • 標準〜ストライド走法のランナーにオススメ
  • キロ4分台より速いペースでの使用にオススメ

各ブランドからハイエンドモデルが次々と発表されており、シューズ選びが楽しくも悩ましくなってきました。アディオスプロ3は筆者にとってオーバースペックかもしれませんが、しっかりと履けるように練習を頑張っていきます!

マラソンレースに向けて良きシューズを探しつつ練習を頑張りましょう!

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