こんにちは。フルマラソンを完走できるようになると、次のステップとして4時間切り(サブ4)を目指すランナーは多いのではないでしょうか。今回はサブ4達成のために必要なペースと練習方法についてまとめました。
サブ4に必要なペース
キロ5:40より速いスピードがあれば達成可能
最後まで同じペース(イーブンペース)ならキロ5:40で42.195㎞走り続ければサブ4を達成できます。これは100m走34秒のスピードでありペースとしてはそれほど速くありません。
それでもランナーの2割(女性では1割)しかサブ4を達成できていないのです。その理由はフルマラソンの長い距離(42.195km)にあります。
35㎞以上は走り続けないとサブ4は絶望的
下記の表に各区間のペースとゴールタイムをまとめました。
スタミナに自信のあるランナーならキロ5:40で走り続ければサブ4を達成できます。
若干早めのキロ5:30で35㎞まで走れば残り7キロ強をキロ6:20まで落としても達成できます。
スピード型のランナーならキロ5:00で30㎞まで走り、残り12㎞強をキロ7:20のペースで死守することで達成できます。
一方で、30㎞または35㎞以降から完全に歩いてしまう場合には、前半のペースを3分台または4分後半で走らなければなりません(歩行スピードはキロ10分,時速6kmとしています)。スピード型のランナーでもかなり厳しいペースです。
したがって、サブ4を達成するためには「ペースを落としてでもいかに走り続けるか」が重要となります。
距離(km) | ペース | ||||
パターン①
イーブン |
パターン②
35㎞からやや失速 |
パターン③
30kmから失速 |
パターン④
30kmから歩行 |
パターン⑤
35kmから歩行 |
|
START~10 | 5:40 | 5:30 | 5:00 | 3:56 | 4:48 |
10~20 | 5:40 | 5:30 | 5:00 | 3:56 | 4:48 |
20~30 | 5:40 | 5:30 | 5:00 | 3:56 | 4:48 |
30~35 | 5:40 | 5:30 | 7:20 | 10:00 | 4:48 |
35~40 | 5:40 | 6:30 | 7:20 | 10:00 | 10:00 |
40~GOAL | 5:40 | 6:30 | 7:20 | 10:00 | 10:00 |
タイム | 3:59:06 | 3:59:16 | 3:59:26 | 3:59:57 | 3:59:57 |
終盤まで走り切るための練習方法
前述の通り、脚が攣ったり疲れで走れなくなるとペースが一気に下がってしまいます。それを防ぐには長距離耐性を養うことが第一選択と考えます。比較的ハードルの低い練習方法を以下にまとめました。
ペースを落として距離を伸ばす
サブ4目標で簡単に距離耐性を鍛える方法としては「ペースを10秒落として普段の1.5~2倍の距離を走る」ことが効果的です。普段から同じペース・距離ばかり走っているとそのペースで走ることは楽になる反面、トレーニング効果が薄れてしまう、ペース変化に対する対応力が養われないデメリットがあります。
ペースを落とすことで、①精神的・肉体的に長距離走に取り組みやすい、②走りながらフォームを整える余裕が生まれる、③ゆっくり長く運動した方が持久筋が鍛えられる効果が高いメリットがあります。サブ4のペース帯では長距離耐性を高めた方がタイムが伸びやすいため「ゆっくり長く走る」ことが怪我のリスクが低くかつ効果的なトレーニングとしてオススメです。
アップダウンのあるコースを取り入れる
アップダウンのあるコースを走ることで、①同じ距離でも負荷が高く練習効果が高まる、②傾斜に応じた適正なペース・動き方を見つけられるメリットがあります。
フルマラソンで終盤までに体力が削られる要因として、①登りで他のランナーに負けないように頑張り過ぎる、②下りでペースを上げ過ぎて心肺や脚に疲れを溜めてしまう、③その繰り返しにより疲労が蓄積し続けることが多いです。
普段の練習でアップダウンを走ることで、登りで疲労が溜まらないペースと動き、下りで呼吸や脚を休められるペースと動きを身に付けることができます。これにより、本番ではコースの状況によらず一定の負荷で淡々と走りつつ疲労が溜まる前にペースを調整して走りながら回復できるようになります。
変化走
変化走とは、速めのペースと遅めのペースの区間を繰り返すトレーニングです。
各区間の距離は1~2km、速いペースと遅いペースの差はキロ30~60秒が一般的です。速いペースを区間を設けることで疲労が溜まった状態で遅い区間を走ることになるので、フルマラソン後半に近い状態で走ることができます。また遅い区間も設けることで走りながら体力を回復させる効果もあります。
サブ4目標の場合、速い区間を1キロ5:10~20、遅い区間を1キロ5:50~6:00で計10~20kmが適当と考えます。
以上がサブ4達成のために必要なペースと練習方法でした。距離耐性を養ってさくっとサブ4を目指しましょう!
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