<レビュー>アシックス「メタスピードスカイ」ヴェイパー越えの強烈反発

ランニング

こんにちは。今回はアシックスの厚底レーシングシューズ「メタスピードスカイ」について走行感をまとめました。

「メタスピードスカイ」の特徴

ターゲットはエリートランナー

「メタスピード」には「スカイ」と「エッジ」の2モデルがあり、メタスピードスカイはストライド走法向けのモデルとなっています。

いずれも公式ではサブ2.5向けのレーシングモデルです。

2021年に川内優輝選手がメタスピードを着用して8年ぶりの自己ベスト更新を達成されました。

高反発素材「FFブラストターボ」と「カーボンプレート」を採用

ミッドソールにはアシックス史上最高反発素材の「フライトフォームブラストターボがフルレングスで使用されています。

ソールの厚みも踵部33mm,前足部28mmと他ブランドのシューズと同様に厚底です。

また、軽量・高反発素材として注目されているカーボンプレートが搭載されています。

ガイドテクノロジー+高低差5mmの低ドロップ設計

アシックスのスタンダードとなりつつある前足部の巻き上げ(ガイドテクノロジー)により、前への重心移動がアシストされる構造となっています。

また、他ブランドのシューズと異なる特徴としてドロップ(つま先と踵の高低差)が5mmとフラッです。

アッパーはソックス系の柔らかい着用感

アッパーは通気性の良いメッシュ素材ソックスのように全体足を包む着用感でした。

また、アッパーが伸び過ぎず絞め過ぎない絶妙な硬さで着用感とホールド感のバランスが良かったです。

足首まわりは生地が比較的厚手で、アシックスらしい踵のホールド感があります。

サイズは横幅が若干タイト

アシックスの他モデルと同じサイズで問題なかったです。

但し、アシックスにしては横幅は僅かにタイト(ウィズE程)に感じました。

筆者はサイズ26.0~26.5cmでウィズ(横幅)がDと細身なのですが、26.0cmで縦も横もピッタリだったので足幅が広い人は注意が必要かもしれません。

走行感

ソールの横幅が広く安定感が抜群

ソールの横幅が広く外側に張り出していて、他ブランドの厚底レーシングシューズに比べ安定感が抜群に高いです。

特に踵部もソールが広いため、プロネーションが強かったりヒールストライクのランナーでも安定感を感じやすいと考えます。

また、良い意味でカーボンスプレートの存在感が少なく、足裏への突き上げは全く感じなかったです。

反発性が最強クラスだが真上に跳ねやすい

「FFブラストターボ」をフルレングスで使用した厚底ソールは反発性が非常に高く、体重を乗せただけでも強力な反発が返ってきました面全体での反発感はナイキのヴェイパーフライ以上に感じました。

また、前足部のガイド(巻き上がり)により母指球から前にカクンと倒れるようなアシスト感も強く感じました。一方で、ドロップの低さのためか、前傾姿勢を保てないと真上に跳ねやすいと感じました。

適正ペースはキロ3分台

キロ5分台~

ペースが遅いほどクッション性が目立ち、広い接地面により安定性も高かったためキロ5分台のペースでもデメリットは無いと考えます。

一点、ペースが遅い程に反発を待ちながら粘って走る感覚が強かったので、サブ4以下のペースでは走り難く感じる人もいると思います。

キロ4分台~

ペースを上げるほど反発も速く強くなり、キロ4分台では体感よりも10秒程度速いタイムで走れました。

キロ4分ペースでは足を置くだけで勝手に反発が貰えるため、キロ4分で走れるランナーには強い味方になってくれると感じました。

キロ3分台

キロ3分半(筆者のIペース)でも体感よりもタイムが速く、ペースを上げる程に体ごと弾むほどの反発感・アシスト感を強く感じました。このシューズの適正はキロ3分台にあるようです。
シューズの反発に乗り続ければ楽にハイペースを維持できる高性能シューズのため、フルマラソンで最後まで姿勢を維持できる上級ランナーから中級ランナーの10k、ハーフにオススメしたいです。

他ブランドとの比較

個人的な感覚ですが、他ブランドのシューズとの比較は以下の通りです。

  • 反発感:Mエッジ<アディオスプロ2VF<MSスカイ=アルファフライ(接地部位による)
  • 安定感:アルファフライ<VF=アディオスプロ2<MSエッジ/スカイ
  • 接地感:MSスカイ≦アルファフライ≦VF<MSエッジ≦アディオスプロ2

※MS:メタスピード、VF:ヴェイパーフライ

ソール全体の反発感はヴェイパーフライ以上でした。

しかし、メタスピードスカイは反発が真上に逃げやすいため、推進力の点ではヴェイパーフライの方がオートマチックに進むように感じました。

ソールの広さにより安定感はメタスピードスカイ/エッジが最も高かったです。

まとめ

  • 厚底レーシングシューズとしては最高クラスの反発性
  • キロ3~4分台で走るランナーにオススメ
  • ドロップが低いフラットなシューズが好みの人にオススメ
  • 厚底レーシングの中でも安定性(特に踵)が高い

上級ランナーのフルマラソン用から駅伝などのスピードレース用として非常に高い性能を発揮してくれるのではないでしょうか。同じくピッチ走法向けの「メタスピードエッジ」とも特徴が異なるため、選択の幅が広がりそうです。

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