<レビュー>劇薬クラスの超反発!ストライド走法に特化した「メタスピードスカイ+」

ランニング

こんにちは。2022年7月よりアシックスからハイエンド厚底シューズ「メタスピードスカイ+」が発売されました。前作も超高反発性のモンスターシューズでしたが、今回も履いてみましたので市民ランナー(サブ3)目線での感想をまとめました。

前作「メタスピードスカイ」のレビューについては下記をご覧ください。

<レビュー>アシックス「メタスピードスカイ」ヴェイパー越えの強烈反発
こんにちは。今回はアシックスの厚底レーシングシューズ「メタスピードスカイ」について走行感をまとめました。 「メタスピードスカイ」の特徴 ターゲットはエリートランナー 「メタスピード」には「スカイ」と「エッジ」の2モデルがあり、メタスピードス...

メタスピードスカイ+の特徴と変更点

ターゲットはストライド走法のエリートランナー

公式によるとメタスピードシリーズはサブ2.5~3向けのシューズとされています。特にハイエンドモデルの中でもストライド走法向けに設計されているのが特徴です。

実際に履いた感想としても、一歩一歩をしっかりと踏み込めるようアシストされ、コンセプト通りにストライドを広げることでスピードを上げやすいシューズです。

カーボンプレート+厚底ソールのマキシマム設計

ミッドソールにはアシックス史上最高反発素材のFFブラストターボ」がフルレングスで使用されています。「FFブラストターボ」自体は比較的しっかりとしていて、ナイキの「ズームX」やアディダスの「ライトストライクプロ」に比べて安定性・接地感が高いと感じます。

ソール厚みが33mm(踵部)の厚底シューズであり、高いクッション性と反発性を兼ね揃えています。更に、カーボンプレートがフルレングスで搭載されており、安定性と反発性が両立された設計となっています。

前作に比べてカーボンプレートが足裏に近く配置されたことで、ミッドソールを更に押せるようになったそうです。「FFブラストターボ」フォームが4%増量されており、反発性も向上しています。

履き心地

サイズ感は前作と同様

サイズは前作やマジックスピードと同じで問題なかったです。

アシックスにしては横幅がややタイトに感じられましたが、レージングモデルと考えればしっかりとフィットする設計と考えます。

軽量感とホールド感を両立

アッパー全体は伸縮性の少ないメッシュになっていて、軽量感があり足の動きにしっかりと追従してくれました。

一方で、踵部は厚手でクッション性の高い素材になっており、踵のホールド感も両立されていると感じました。軽量化のためにヒールカップが省かれたシューズが増えている中、しっかりとしたヒールカップがあるのは嬉しい設計です。

そのため、アッパーに関しては踵のホールド感を重視しているランナーにオススメです。

軽量だが走り始めは重く感じる

重量は205g(27.0cm)とかなり軽量です。

前作(199g)とほぼ同じ重量ですが、前足部に重心寄りにあるためか走り始めはスペックの数値よりも重たいと感じました。しかし、スピードに乗るとシューズが力強く回ってくれてペースを維持しやすかったです。

軽快さに関しては前作(メタスピードスカイ)やメタスピードエッジの方に分がありそうです。

走行感

キロ5〜3分で走った感想をまとめました。なお、筆者の走力はサブ3、アシックスのシューズファインダーではストライド走法に分類されています。(感覚的には標準的な走行タイプです)

高反発で典型的なストライド走法向け

とにかく、ハイエンドモデルの中でもトップクラスで反発性が高く、踏み込んだ分に反発が返ってきました。前作と比べるとソールがしっかりしていて、安定性と反発性が高いと感じました。

一番の特徴として、シューズが踏切の最後まで粘ってくれて地面にしっかりとパワーを伝えやすかったです。むしろ踏み切るまでシューズが地面から離れず、自ずとダイナミックな動きになるよう誘導されました。

そのため、コンセプト通り一歩一歩をしっかり踏み込む典型的なストライド走法のランナーにオススメです。

データではキロ5分〜3分のどのペースにおいてもピッチがほとんど同じ(172~7/min)でした。

反対に、足の回転だけではスピードを上げ難かったため、ピッチ走法寄りのランナーは「メタスピードエッジ」シリーズの方が相性が良いと考えます。

初めはシューズが勝手にグイグイと弾みペースコントロールが難しいと感じましたが、踏み込むパワーと接地時間の上げ下げでペースを調整しやすかったです。そのため、ある程度履き慣らしてペース感覚を掴んでおくことをオススメします。

安定性が高く接地方法を選ばない

前足部が弾みやすく、フォアフット〜ミッドフット接地で反発を得やすかったです。

一方で、踵部もソールの面積が広く安定性が高いため、ヒール接地でも走りやすく、接地方法を選ばないと感じました。

但し、ソールの前足部を潰すのにそれなりにパワーが必要で、どの接地方法でも前足部を十分に踏めないと前足部でブレーキがかかるように感じました。前作と比べてもその特性が強かったです。

そのため、前足部をいかに最後まで押し続けられるかが重要となりそうです。

キロ3分台ペースにオススメ

ペースが速いほど反発を得やすくキロ3分半前後のペースが最も扱いやすかったです。キロ4分台より速いペースであれば体感よりも楽に速く走れるように感じました。

いずれのペースでもストライドが伸びたことで少ないピッチでゆったりとしたリズムで走りやすい印象でした。

反対に、キロ5分より遅いペースでは反発が大人しく、ただのロッカーの強い軽量シューズのように感じました。(但し、体重が重かったりキック力が強いランナーであればこのペースでも反発を得やすいかもしれません)

そのため、フルマラソンであればサブ2.5~3.5(キロ3分半〜4分台)のランナーにオススメしたいです。

サブ3.5~4ペースでタイムを狙う場合には、個人的にはコスト面とバランス面からマジックスピードの方がオススメです。https://www.run-to-nextage.com/review-magicspeed/

まとめ

  • サブ2.5~3.5(キロ3分半〜4分台)のランナーにオススメ
  • 前作より更に高反発になったが、その分にパワーが必要
  • ストライド走法のランナーにオススメ、走法は選ばない

ストライド走法向けに設計されているだけあって、ストライドが伸びる尖ったシューズだと思います。

毎年テクノロジーが進化してどこまで反発性が高くなるのか楽しみですが、反発に負けないようランナー側も進化していきたいです。レースに向けて練習も頑張りましょう!

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